女川原子力発電所が助かった理由

2011年3月11日、東北地方の太平洋沖でM9.0の巨大地震が発生した。女川原子力発電所は震源地に近く、地震の揺れ加速度は大きかった。地震に伴って、高さ13mの津波が女川を襲った。この津波は福島第1原子力発電所を襲った高さ14mとほぼ同じである。

女川原子力発電所では起動中の2号機原子炉は地震直後に停止し、稼働中の1号機と3号機の原子炉は3月12日未明に冷温停止した。すなわち、女川と福島第1の間に非常に大きな明暗が生まれた。その理由を考えてみたい。見方を変えれば、福島第1と女川の違いから福島第1がレベル7の原子力事故に至った原因の一端が明らかになるはず