☆彡アルマで探る星と惑星の誕生☆彡のイベントレポート

☆彡アルマで探る星と惑星の誕生☆彡

国立天文台の阪本成一先生の講演会でした。
先生の専門分野は電波天文学で、特に、星間分子雲の構造、運動、物理・
化学状態、分布、生成・進化などのほか、この分子雲が鍵を握っている星・
惑星系の形成や、銀河の形成と進化など、手広くいろいろと研究されてます。
世界最小の電波望遠鏡を用いた掃天観測で学位を取得し、野辺山の電波望遠鏡
などを使った研究のほか、南米チリ・アンデスの標高5000mの高地に完成した
世界最大の電波望遠鏡「アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(ALMA)」の建設と
運用に従事されてました。
2016年4月から2018年12月まではチリ観測所長を務められました。
現在はALMAの東アジア統合技術チームのチーム長を務められています。

2007年4月から2014年7月まではJAXA宇宙科学研究所で宇宙科学広報・普及主幹と
して宇宙科学研究に関わる普及・教育・渉外活動全般を取りまとめられてました。
天文学や宇宙科学にとどまらず科学全般をもっと身近なものにし、科学的にものを
考える習慣を広めていきたいと活動されてます。
また、比較的しがらみなく社会に対して発言できる立場を生かし、
「社会派天文学者」として社会のために役立ちたいと活動されてます。
地域連携も積極的に進められています。

「酒もっと」という名字に違わず何でも好き嫌いなくよく呑まれてるみたい
ですが、痛風倶楽部の軍門に下ったためビールを控えてるとの事。

アロマ望遠鏡のあるチリの標高5000メートルのアタカマ砂漠に設置されました。
何故、そこに作ったか? 高度が高く、高山病になる環境での苦労話をされて
ました。
チリは安全な国で、勤勉な人が多いと説明されてましたが、終わり際、
森田教授が昔強盗に遭い亡くなられたと言われました。
悲しい事実です。

※国立天文台の森田耕一郎教授が2012年5月7日、自身が携わる電波望遠鏡国際
プロジェクト「アルマ計画」で滞在していたチリのサンティアゴで死去しました。
享年58歳。同市内プロビデンシア地区の自宅アパート付近で強盗に遭ったと
みられ、10日に25歳の男が逮捕されています。

観測施設から1,000km以上南にある首都サンティアゴには合同アルマ観測所の
中央事務所がおかれ、プロジェクト参加国の研究者らの生活・研究の拠点と
なっています。
NHKなどの報道によれば、現場は「日本大使館に近い新市街地の高級住宅街に
あるアパートで、比較的治安がよい場所」とのことでした。

森田教授は、日本が分担する「アタカマコンパクトアレイ」のアンテナ16台の
配列設計を行い、アルマ望遠鏡の性能を最大限に引き出すためのミリ波サブミリ
波帯での画像の高画質化の研究において多大な業績を残されました。
その後、2010年にチリに設置された合同アルマ観測所のメンバーとなられ、
アルマ望遠鏡のシステム性能評価を行うチームのリーダーという中心的な
立場で国際的に活躍されました。
死去されたことは、あまりに突然のことで、アルマ望遠鏡プロジェクト職員の
皆様は、深い悲しみを共有しつつ、森田耕一郎教授の遺志を継いで、前に
進んで行くことを改めて誓われていました。
その後、2013年3月にACAの別名を故 森田耕一郎 国立天文台チリ観測所
教授の名を冠した「モリタアレイ」とすることが決定されました。
日本国外に設置される望遠鏡に日本人の名前がつくのは初めてのことでした。
この命名は、アルマ望遠鏡における故 森田教授の貢献の大きさを物語るものです。

森田教授の無念さで、自宅で検索して悲しみが込み上げて来ました。