東海道四谷怪談

親子三代の「四谷怪談」を観ることになる。
まあそれがテーマで観劇に出かけたのだが、今回は「三角屋敷」も「夢の場」もなく「隠亡堀」からすぐに「蛇山庵室」となり終わり。三角屋敷での内容は幕外で概要を述べるにとどめる。上演時間の問題もあろうが、あれでは南北のドロドロした人間関係がなくなり面白みに欠ける。
七之助も時には玉三郎を思い出させるが、特にこれと言って魅力もなければ、愛之助の伊右衛門も今一、中車は大分セリフが慣れては来たけれど、やはりダンマリなどでの形がいかんせん悪い。思えば17代勘三郎主演の公演時、彼の父親である猿之助(現猿翁)の直助がとても印象深かっ