永井義男『算学奇人伝』

ブームになっている算学をモチーフにした作品です。

世間の人間は皆自分より馬鹿ばかりだと見なしてはいるが、誰からも相手にされない男が大金を盗みだしその隠し場所を算額にしていた。
誰も解く事は出来まい、という事である。

また、算学を悪用して金を賭けさせ人々から金を巻き上げているぺてん師がいた。

主人公はこの金の在りかを見事に探し当て、ぺてん師をも算学での勝負という土俵に引きずりこみ完膚なきまでにやっつけて追い払う。

算学の解説も図や表を用いて解りやすく書かれている。

大層面白く一気に読めた。

なお、この主人公の評伝めいたものが最後に書かれ
ている