時は命なり

僕は、小学生の頃から、奈良興福寺の国宝阿修羅像が好きだ

そのきっかけは、小学校の美術の教科書に見開きで、カラーの写真の阿修羅像が載せられていたからだ

あの少女か少年かのような顔に、か細い身体に手脚

小学生の僕であったが、なにか、美というものを感じたのだと思う

三面六臂でありながら、異様さを感じさせない姿

阿修羅は絶えず憤怒の念を抱いている闘神である

その阿修羅が、釈迦の説法を聞き、慚愧、回心、帰依した三様の顔を表現しているそうだ

まさに、我は、日々、朝昼夕、三面六臂だ