筑紫野の阿志岐(あしき)山城。

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平成11年、兵庫県在住の中嶋 聡氏は、訪れた太宰府の四王寺山(大野城跡)の山頂から東南の宮地岳(339m)を望み、そこに何らかの古代遺跡の存在を直感したという。翌年の春、再びこの地を訪れた氏は、道も無い険しい宮地岳の山中を彷徨し、遂に古代山城の痕跡を発見する。ここにもシュリーマンがいた。

昨年、国の史跡指定を受けた「阿志岐山城跡」は大宰府の東南、筑紫野市、阿志岐の小平野の東に聳える宮地岳(339m)に築かれた古代の山城跡。山腹に帯状に築かれた切石による列石と土塁の総延長は1,3kmに及ぶ。谷筋には石積みの水門が3カ所。最大のものは幅23m。切欠きを