謎の古墳。相島積石塚群

福岡県糟屋郡新宮町相島。「相ノ島」は新宮町の沖合い7kmの玄界灘に浮かぶ離島。朝鮮通信使の客館の島で有名。古い呼び名は「阿恵島」「阿閉島」「阿部島」。古代よりの風待ちの島。大陸、半島へ向かう船は、この島の南の海域で風待ちをしたという。

相島積石塚古墳群は国指定史跡。島の東の長井浜、岩だらけの荒涼とした海岸に、4、5世紀の特異な積石塚が約250基残っている。円墳や方墳、石積みを石室だけのものも。伽耶系の土器が出土し、石室が半島の方向に開いて、半島渡来人の氏族の墳墓であろうと推測された。最近まで蒙古襲来時の兵士の墳墓ではないかともいわれ、まだ謎も多い。