パッチワ−ク

私は不器用を絵に描いたような女である。

その女が一度だけ超大作のパッチワ−クに
挑んだことがあった。

息子がイギリスに留学中の時であった。
彼が、幼稚園の時から高校までに、はきつぶした
ジ−ンズをなぜかすべて取って置いた私は、これを
捨てるのは簡単だけど、なにか形に残しておけない
ものだろうかと考えたのである。

それをできるだけ小さく切った。
4,5cm四方位だったろうか?
ポケットの刺繍もボタンさへ無駄にはしなかった。
そしてパッチワ−クは始まった。
ベッドカバ−を創ることにした。

家事や仕事の合間はすべてその時間にあてた。
すべて手縫いであっ