藍那

神戸電鉄粟生線が西鈴蘭台駅を過ぎて間もなく、県道52号線と並行して走行する谷合いに「藍那(あいな)駅」がある。
駅前には、道路に沿った数軒の民家が建つだけで、商店らしき物は何も無い。
駅には、義経・弁慶が、鵯(ひよどり)越え逆落しの奇襲のための通過の地との案内が出ている。
電車が駅を過ぎてすぐ、左側の車窓に急な斜面に並ぶ集落の姿が見え、拾数秒で見えなくなる。
一種の秘境かとも思える風景である。
何を生業とする人達なのか知らないが、このような地形の、しかも周囲には耕作地も無いこの地に、何時の頃から集落が形成されていったのだろうか。
過日、駅の近くからスケッ