ピッケルの思い出.記(23)

寝苦しい夜は、眠くなるまで読書にかぎる。

 昨晩、ハインリヒ・ハラーの「白い蜘蛛」を、久し振りかで再読。読み始めてまもなく「もしかして?、ハラーは、ルディ・マットと同世代だったのでは・・・」読み始めた書物を止め、ルディ・マットの経歴を調べて行くうち、ハラーとマットとの共通点が現れてきたのには、吃驚した。

 マットは1909年生まれ、少年時代、あのシュナイダーにも認められた、墺国内の大会では常にトップクラスのスキー選手だった。1930年21歳の時、国家認定スキー教師に合格、更には山案内人の資格も取得し、現役アルペンレーサを続けながら欧州の大会では常に上