最後の「言葉」

もう、3年5ヶ月、時が過ぎていたんだ。
あの時医師から、妻の病状について最終宣告を受けた。
「現在の医学のちから及ばず・・・・・・・申し訳ございません。」と。
 その言葉を聞かされた時は、只々、涙があふれるばかり
で、すぐには、病室には戻れませんでした。
宣告を受ける、2,3日前に、妻から突然
「私、もうだめだから、子供の事、お願いね。」
と、「死」を覚悟した言葉を、聞かされた。
この言葉は、後から考えても医師の宣告よりショックだった。
その後の会話は、妻と楽しかった思い出を語りあった。
妻は、「国内旅行も、一杯行ったね。東北に、北海道、九州に佐渡島。そ