「うかうか五十、ちょろちょろ六十」

5月19 日

 妹が懸賞で当てて、こまつ座の公演「うかうか三十、ちょろちょろちょろ四十」を観にいってきた。

 井上ひさしが24歳の時に文部省芸術祭脚本奨励賞を受賞したものだ。浅草のストリップ劇場フランス座で文芸部員兼進行係として働いていたが、そこを辞め、出版社の倉庫番をしながら全国の放送局へ脚本を送りつけていた時期に書かれ上演されることなかった幻のデビュー作。

 井上ひさしの自己解説によれば「うかうかしているうちに三十になって、それでもちょろちょろちょろちょろ、なんてやってるうち、もう四十になっちゃって、もう死ぬのは間近いという、六十枚で人の一生を