☆ 石走る 垂水の上の さわらびの 萌え出づる春に
なりにけるかも 巻八・1418 志貴皇子(シキノミコ)
イワバシル タルミノウエノ サワラビノ モエイズル ハルニ ナリニケルカモ
・ 岩の上を勢いよく走り落ちる滝のほとりのさわらびが芽を出す春になったなぁ。
何と清新な響きをもつ歓びの歌であろうか。 さぁ、待望の、巻八の幕開けです。
志貴皇子は、天智天皇の第七皇子で、光仁天皇(白壁皇子)のお父さまです。他に子供として春日王、湯原王、海上女王などが居ます。、
天武、持統朝を通じて、恵まれた処遇は受けることなく、政権の表面には終に一度も立つこ