近くのスーパーで前を行く若いママが乳母車を押す。
「え?乳母車?まさか?」
珍しかったので少し離れて歩くが、曲がり角で驚く。
後ろのハンドルに体重をかけ、前輪を浮かせて曲がる。
「わ?これって大昔のハンドルの無いタイプ?」
興味津々だが、今度は後ろのハンドルを持ち上げて曲がった。
慌てて近寄って声を掛けてみた。
「済みません!凄い年代物ですよね?」
「えっ?そうですか?最近貰ったばかりで・・・。」
聞けばお婆ちゃんが大事にしていた物を貰ったと言う。
カゴは籐製でタイヤを固定しているボルトが無い。
鉄製の部品はすべて鍛冶屋さんが作った物