空襲で家は焼け、もう帰るところもなく、和枝さんを頼るしかなく、長男泰介は母 め以子を連れて来た。母をここに置いていかなくてはならない。そして京都に帰る日・・・
和枝おばさんにお願いをする。
「時々、母と一緒に食事をとってやっていただけないでしょうか? 母は食卓を囲むことに 全てをかけてきたような人で、とうとう、1人になって堪えていると・・」
「女は一人でご飯食べられるようにならんと」と素気ない返事。
《泰介は優しいですね。お母さんをよく解っている。和枝さんは女は孤独に慣れていかなくてはいけない?っていう意味?》
とうとう泰介にも召集令状が