孤独の影 その3

ここから起承転結の、展の部に入る。
西欧流の哲学思想の基礎となっているのは、
デカルトの哲学、「われ思う、ゆえにわれ有り」にあると
考えている。

自分とは、思うという機能を有する意識の存在であり、
それ以外にないという宣言だ。
疑えるものをとことん疑って、どこに確固とした基礎が
築けるかと考察を重ねた最後の結論である。

と同時に、肉体という存在も実在するとした。
物心2元論を主張したのだ。
このおかげで、では精神はいかに肉体を認識し作用するのかという複雑な問題を生んだ。

この問題は、カントによる認識論に発展していく。
精神がものを認識する形式という