ここで、天体物理学について考察してみようと思う。
天体の物理学的性質は、哲学者オーギュスト・コントの「実証主義哲学講座」によれば、天文学は天体の位置と運動を論ずるものであり、
地球以外の天体の化学組成は知り得ないものとされていた。
太陽や月は見た感じである程度の推測はできるが、惑星や更に遠くにある恒星の物理学的性質は知る由もなかった。
それが、19世紀の半ばになると、写真技術、測光装置、スペクトル分光観測装置などの文明の利器が考え出されて、
より詳細な星の観測ができるようになって来た。
それまで、肉眼による観測者の思い込みで議論を展開すること