マスターはゆっくりとビールを一口飲むと続けた。
「薄々は感じていたんだけどね。
真ちゃんが来ないと妙にそわそわしてたし
真ちゃんが帰った後は何だか寂しそうだったんだよね。
今にして思えば、そうだったのかな? なんて思うんだけどね。
でも、その時はそれが本当に真ちゃんなのか誰だったのか
今ひとつ確信の持てないところもあってさ。
あの子、普段は明るくてテンションも高めなんだけど
時々ね、何か沈んでいるというか、疲れているというか。
そんな時もあったものだからさ。
それに、お互いに大人だし、縁があれば結ばれるものだって思ってたんだ。
もっ