季巡り短歌 2015年夏その2

あまり季節とは関係ありませんが。


「おもわず苦笑」

鈴蘭のオーデコロンなどよからむか銀色斑入りの髪伸ばさむと

戦後より萌したるらむ自意識と教養そろへて老女歌人群

五ヶ月児鼻に小さき皺寄せて寝返り成功たまらぬ笑ひ

コーヒーを知り初めしころ眩暈するほど強く甘くて一目惚れせし

あの頃に「お祭りマンボ」流行りたるわけ気になれど遅れじカラオケ



「まじめに人生」

その意味をわれら知るやら「人も蟻も星の子」これを輪廻とぞ言へ

実篤の言葉浮かべり美しく並ぶ瓦に雨の光りて ==「仲良きは美しきかな」

太極拳お腹の前の空間に両腕上下に自(じ)が魂抱