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病弱だった私が、六年生頃にはアリナミンと養命酒のせいで元気になりつつあったのである。
塩見先生は私の夏休みの生活をわざわざ学校新聞に紹介記事を書いてくれた。
子供時代だからこその思い出がもう一つある。
官舎の敷地は高い石垣の下にあった。
夏のある日、大雨となり石垣に沿った通路が水浸しになった。水が引いても小石が散らばり歩きにくかった。
その頃、私は父から「紙挟み」なるものを初めて買ってもらった。しっかりした厚紙が金具で留められていて、紙を挟んで固定させることができた。
雨がやんだとき、突然、私の中にリーダーシップが降ってきた。