余計なおせっかいだが、宗教のことをすこし書いてみる

宗教に近づくのは、若いころと老年を意識し始めたころだ。
若いころは、まだ知らぬ深遠な世界があるのではと思って接近する。
年老いてからは、死が近づいてきてこの先がわからなくなった頃だ。

信仰のあり方や、そもそも宗教と何ぞやという議論がまま起きて、
必ずといっていいほど提出される意見がある。

ひとつは「鰯の頭も信心から」という言葉に代表される、
得体の知れないあやふやで未知のものを信じる姿を批判するもの。
おもに科学的見地を強調、あるいは絶対化する立場からだ。

もう一つは、ニーチェに代表される批判で、弱者の怨念や
寄る辺なさから神や超越者への信仰が形作