青春のリルケ


海からの太古の風、夜の海風よ、お前は誰のために吹くのでもない。こんな夜ふけ、ひとりめざめている者は、どんな思いで、この海風に耐えねばならぬことだろう。海からの太古の風、それはただ古い巌のためだけに吹くのかも知れぬ、遠い彼方からただ茫漠たる空間を吹きよせて。


大海(おほうみ)の 磯もとどろに よする浪
われてくだけて 裂けて散るかも
  ~源実朝 『金槐和歌集』

に似ています

カテゴリ:アート・文化