『おろしや国酔夢譚 』~漂流者17名の生き死に

冬は嫌い・・・でも何故か極寒小説を読んでしまう。
 カッとなるのは速い方だけれど、頭のめぐりも血の巡りもいい方ではない。
 あの昭和38年の豪雪=サンパチ豪雪の時はしもやけと雪かきの寒さで倒れてしまった。だからずっと冬は好きになれなかった。おまけに6年ほど前には、真冬のさなか咳が止まらず、気付けば肺炎で、かなりつらい思いをした。とにかく寒くて寒くてエアコンを効かせた部屋で毛布に包まって震えていた。千葉に住んで“闘冬”という日記を書いたら、趣味人倶楽部のある人から笑われてしまったのだけれど・・・
 その時に読んだ小説が 浅田次郎作 『蒼穹の昴』
 主人