けがれた俗世間との結界

茶道には難しいしきたりや決め事があるとお師匠さんは言う。
煎茶道の茶会に呼ばれたので今年は独りで出掛けてみた。
朝から沢山の客で賑わうが定員9名をはるかに越えた。
 「済みませ~ん座れるところに座って貰えますか?」
ぎゅうぎゅう詰めにしてお手前は始ったがお喋りができる。

一通り茶菓子が行き渡るとお茶が立てられるが番茶になる。
 「古いお茶でも少し炒ってやると香ばしくなります。」
部屋中に良い香りが漂って来た頃甘い香りの茶が届いた。
和菓子の甘さにお茶の渋さが良く合ってほっこりして来る。
 「お茶碗はお福茶碗と言って皆顔が違うのです。」

その説明に一斉