連載:宗教2

回心は一回きり (自分のためのメモ)

歎異抄第十六条には、回心について次のように記されている。
「一向専修のひとにおいては、回心といふこと、ただひとたびあるべし。その回心は、日ごろ本願他力真宗をしらざるひと、彌陀の智慧をたまわりて、日ごろのこころにては往生かなふべからずとおもいて、もとのこころをひきかえて、本願をたのみまゐらするをこそ、回心とは申し候へ。」

日ごろのこころにては往生がかなわないと思い知ることが回心の前にある。これは絶望と言っていい。そして日ごろのこころのかわりに、本願をたのむこころに入れ替わる体験を回心と言っている。したがって、毎日行う勤行のようなものではない。いわば生まれ