逢魔時(おうまがとき)

 瑠璃色の宵

 屋内から差す光に
 ベランダは明るむ

 道に人影はなく
 逢魔時(おうまがとき)とも言われる時刻

 不思議な美しさに吸い込まれそう
 
 一瞬にしてある日ある時の
 何処かへタイムスリップする

 そんな感覚に襲われる

 随分昔にそんな刻に出会ったかな

 磨いたばかりの
 サッシの硝子はキラキラして

 直ぐに明るい屋内に戻り戸を閉めた

 

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