水鏡煌めく春の驕りかな

 青桐の實の霜枯れて水鏡  竹田 節

 青鷺の八頭身を水鏡  高澤良一 宿好

 静けさは子の水鏡われ秋思  中村明子

 早乙女や朝澄む小田の水鏡  瓢子

 滝となるまでせせらぎの水鏡  野中亮介

 達磨忌や自剃にさぐる水鏡  其角

 誰がための秋天を置く水鏡  原裕 葦牙

 蝶昏れて水鏡に棲む貌ひとつ  河原枇杷男 蝶座

 水鏡日差し優しく微笑する  アロマ

 春灯も吾も沈み行く水鏡  水田むつみ

 神謀りゐる十月の水鏡  原裕 『新治』

 蜻蛉のおのが影追ふ水鏡  星野立子

 蜻蛉生れ阿蘇千枚田水鏡  小浜光吉(萩)

 夏草の