宗教について考える(7・おわり)

人間社会の根幹をなす倫理的な柱は、祖先を祀り、親に従い、子孫を増やして一族の繁栄にあり、その習俗が伝統として引き継がれて来た。

アジアにの各地には多神教の伝統がある。

ここではインドのヒンドゥー教、中国の儒教と道教、日本の神道について見ることとする。

インドでは前回述べた仏教が生まれたが、それ以前から多数の神々に安寧を祈願するバラモン教があった。

祈願する祭司たちを婆羅門と呼ぶ。

神々を呪文で操るとされる婆羅門の権威は絶大なものであったらしい。

ヒンドゥー教の教典は最も権威のある「天啓聖典」と「伝承聖典」があり、

「天啓聖典」の中の「ヴェー