連載:映画

「万引き家族」

先日見た「のみとり侍」はたった11人だったが、こちらは100人はいる。平日の午前中。カンヌ映画祭のお蔭だろう。

見終わって思った、もう老人問題じゃない、若い人や子供だ。その人たちの問題にスポットが当たっていない。

つい最近も5歳の女児が親に虐待されて殺された事件があり、映画で描かれている世界はリアルそのもの。ちょっと前には親の年金で暮らす仕事のない子供世代が、親が亡くなったことを隠して年金を受給していた事件があったし、そうした実際に起きた事件を次々に思い出させる。

まるでドキュメンタリーのように、自然な感じの役者たち。大ヒットは安藤さくら。一番残る