連載:日常3

「蝉が鳴いた!」532

6月24日(日)
ベランダに出て大きなバスタオルを干していた。林の方からジージーと何やら音がする。まさか。
「ねえ、蝉だよね。蝉が鳴いてるよ!まだ6月なのに。」
雨の後急激に温度が上がったから、夏が来たと勘違いしたのだろうか。

6月25日(月)
朝7時過ぎ、ベッドに横になっているバサマに挨拶しに行った。髪の毛が濡れている。ホッペも幾分赤い気がする。
「大丈夫ですか?暑くないですか?」
体温計で測る。36台だ。

バサマは皆が暑くて半袖になってもセーターを着ている。入浴の時には着ているものを全部洗うのだが、セーターを洗うのを極端に嫌がる。単に「汚れている