モーツアルトの不安感

ピアノ協奏曲20番は、とても優しいフレーズから始まります。ニ短調です。

春のうららかな日に、刈り込まれたきれいな公園のベンチにすわって、ふわふわ飛んでいる蝶々を何気なく見とれているような気分。

突然ピアノ早いパッセージが入ってきます。突然風が吹き抜けて、嵐の予兆が訪れるような。

それまで胸の隅にあった、小さな雲が広がり不安感が大きくなります。それは漠然とした物で掴みようがありません。生きてるから故とでも言えるかも。

終楽章に近づくと、その雲も晴れて、またのどかで楽しげな様子になります。

40番も数少ない短調の一つです。(若さ若さプリンスランドの