金木犀香り豊かに降り積もる

 春暁や片足散歩の音はじまる  加藤知世子 花 季

 初蝉を遠くにききぬ夕散歩  内田八重子

 上の瀬に鮎釣るゝ見て漫歩かな  比叡 野村泊月

 上野山余花を尋ねて吟行す  余花 正岡子規

 月の宵虫集く庭を散歩して  アロマ

 秋日和散歩唱歌も忘れゐし  相生垣瓜人

 色足袋のまゝの遠出となりしかな  島崎きよみ

 新月や箒が遠出して困る  鳴戸奈菜

 新緑の名城公園散策す  籠谷充喜

 神主の鶏遠出して柚子黄なり  大峯あきら 鳥道

 水に沿ふけふの散歩は柳まで  矢島渚男 延年

 水鳥の江に沿うて散歩眼明らか  清原枴童 枴童