疏水べり哲学の道散歩する

 月の道吟遊の道にしひがし  黒田杏子 花下草上

 犬の好きな散歩コースやきりん草  植木登志

 三月の旅程少しは遠出して  稲畑廣太郎

 散歩から帰りさし出す松ぼくり  太田富士子

 淡雪や子と遠出して滑台  宮坂静生 山開

 看護婦の散歩ひらひら麦の秋  伊丹三樹彦

 雁の夜や鼻を先立て散歩する  永田耕衣

 牛留守の枯高原に日の漫歩  角川源義

 虚子がせし縁側散歩身に入みぬ  阿波野青畝

 金閣をおりて漫歩や花曇  日野草城

 吟行や疑ひもなく落し文  阿波野青畝

 銀漢や酔余の漫歩とゞまらず  日野草城

 元日の散歩を猫