五木寛之著「健康という病」を読んで

「健康という病」 五木寛之著 幻冬舎新書
2017年12月25日発行
ー健康がストレスになる時代。
健康不安も立派なストレス。
 私はこれまで健康診断とか検査とかいうものを、戦後70年いちども受けたことがなかった。
 私はおそろしく不健康な生活を続けながら、いつも健康について気をつかってきた。いや、不健康な生活をしているがゆえに健康を願ってきた。
 今、85歳になって、
健康という病、健康病、という現象が、確実に発生している。
 趣味で湯につかっている。
 私は病気になれば死ぬしかないと、ひそかに覚悟をきめて生きてきたのである。
 80歳をこえ、なお仕事