連載:つれづれ 5

古い友だちを訪ねて行ったけれど

東京都下の友だちを訪ねた。
といっても私が勝手に彼の家に行くと決めて、思い出したかのように向かっただけのことなのだけれど。

昨年の晩秋に、知り合って50年の節目の昼食を三人で上野でした。そして男三人、カラオケでなつかしい歌を数々がなった。次は1月に新宿で会おうと決め、御徒町駅を後にした。

それから年が明けての新宿の再集合には彼は姿を見せなかった。そして連絡も途切れ、やがてこの夏には家の電話まで外された。携帯電話をもたない彼への唯一の連絡手段を遮断され、やむを得ず住所と昔訪ねた記憶をもとに、彼の消息をつかみに出かけたというわけである。

どうして無断で