【俳句ノートまとめ】あけび庵

【俳句ノートまとめ】

富士影の連峰遥か秋闌ける
せきれいの首かしげては雑魚を追い
秋空に電線斜め横に伸び
蝉を手に幼児じいじと泣かれたり
踏ん張ってがまの重尻ぎょろ目かな
秋響く山の鉈目や榾を打つ
口裂けて無花果ひとつ熟したり
無花果の蜂が近づく風甘や
秋色と決めて巨砲の丸い汁
むらさきと決めてプルーン実の柔さ
     ** 
汁甘く巨砲の丸い秋の色
牛乳の浮かんで氷弾けたり
げんうんやめまいと読んで夏のせい
家門の影より移る小春かな          *
蒸しパンや鹿の子さつまの芋甘し       *
里芋の葉をころげては玉一つ         *