日記を見ていたら、69歳の誕生日に書いた詩があった。
69歳の誕生日
愚かなままで迎える老年
祝ってくれる家族
幾つかの山を越えたが
幸運のお陰
さてこれから
天の助けは期待できない
自助も心もとない
青年の苦悩は、未来がある故だが
老人には選べない
ただ受け入れるしかない
若い頃には怖かった死も
老人はむしろ喜ばしい
夜汽車の窓に頬を寄せ
過ぎゆく山里の灯火
いつの間にか
この年になった
思い出は遠く淡い
今、迎える
ゆったりとした老後
もし、若き日に
この幸せを知っていたら
楽に生きられただろう
成果なき青春のさ迷い
愚か