夏落葉さへ美しく降る館 高木晴子
夏落葉しんしんと子にことば満つ 川田由美子
夏落葉とがりて土になじまざる 柴田白葉女 花寂び 以後
夏落葉一枚のせて力石 中村和子
夏落葉祭のあともよく散るよ 高澤良一 素抱
夏落葉祭の済みし杜に降る 高澤良一 素抱
夏落葉寺に見馴れぬ女の靴 福田甲子雄
夏落葉嫉妬と言ふ字女偏 植田みつ女
夏落葉船のけむりの来て匂ふ 中戸川朝人 尋声
夏落葉掃きつつ命厭ひけり 殿村莵絲子 雨 月
夏落葉増上寺門たもとほり 高澤良一 素抱
夏落葉大磐石にとまりけり 行方