監視の終り

 スティーヴン・キングの「任務の終わり(上、下)」を読了した。著者は、アメリカのモダンホラー小説作家である。本書は、著者の初めての純粋なミステリーと言われ、エドガー賞受賞した「ミスター・メルセデス」に始まる退職刑事ビル・ホッジズシリーズ三部作の最終作である。
 退職警官のホッジズは探偵社の「ファインダーズ・キーパーズ」を経営しているが、IT技術の達人でありながら精神的に問題を抱えたホリー・ギブニーは同社もパートナーに昇格している。なお、周囲に隠しているが、ホッジズは体に重篤な問題を抱えている。ハーバード大学に進学した黒人青年のジェローム・ロビンスンは一年