人間の尊厳

松の内は穏やかな日々が続いた。

息子夫婦の正月休みを利用して、徳島の施設に居る義姉を見舞った。
彼女は私からみたら再婚した夫の姉だから知り合ってから
まだ8年しか経っていない。
しかも、遠方の徳島の施設に居ることもあって、頻繁に会うことはなく心ならずも疎遠にならざるを得なかった。

初めて義姉に会った日も、8年前の正月の清々しい光に満ちていて、冬の蒼い空に凛とした冬の雲が浮かんでいた。
南国徳島は、いちだんと陽光が眩しく感じられる。

その当時、義姉が住んでいた施設はケアハウスといって,高齢者でも他者の助けを得ないで身辺自立が出来る人たちが入居する所だ