「蜀の女」(鬼丸著)は職業でない小説家の生きざま描く

「蜀の女」 鬼丸智彦著 銀河書籍 
平成31年2月1日発行
ー42歳の私も、初めての飛行機、初めての海外旅行だ。
私は、「副秘書長 斎藤智彦」
彼女も、「四川省人民政府外事弁公室 楊蜀珍」
 私は「2人います。9歳の息子と5歳の娘です。あなたは?」
「6歳の娘が1人です」
 あの人々のように、ただ懸命に働いて子を育てて死んでいくだけなのだ。
 これらを手紙に書いて、自費出版した「鳴弦物語」を周海江と劉楠に送ってみた。それは私が趣味で調査してきた甲斐源氏の武将加賀美遠光の生涯を自己流に歴史物語として創作したものだった。
 当時の日本兵の多くが中国人をみな阿