連載:旅1

「中尊寺バンザイ🙌」:オカンの東北一人旅⑨

私はホテルを猊鼻渓に取った。大学時代、友人と来たことがある。

記憶なんていい加減で、全く駅の記憶がない。こんなに高い場所にある特徴的な駅なのに。

宿の周辺は桜が満開で、しかも巨木だ。人は殆どいないが地元の人らしい男性がカメラを向けていた。

宮沢賢治がここで、雨ニモマケズを作ったと宿のパンフレットで知る。採石場がある。賢治はマジメに生きたんだ。

宿の女性が駅に迎えに来てくれて、宿では部屋まで案内してくれた。お風呂もお湯を張ってあるという。仙台は二泊ともホテルだから、チェックインの時くらいしか言葉を交わさない。一人旅にはときどき日本的な宿を入れるのも