連載:熱中症

熱中症で腎機能が低下 =肉体の能力超える高温で

5月の季節外れの猛暑は、暑さに体が慣れていないこともあって多くの人が熱中症で救急搬送され、死者も出た。このため例年より早くから、十分な水分補給や休憩、高温時における屋外などでのスポーツや重作業の中止など、熱中症の予防に関する啓発が始まった。
 しかし、35度を超える夏の日が珍しくなくなった近年では、そのような予防だけで対応できない状態に陥る危険もある。「熱中症というと脱水症や意識障害が問題になるが、『熱射病』と呼ばれる程度まで重症化すれば筋肉が破壊され、生じた物質が腎臓を痛めてしまうこともある。ここまで暑くなると、腎機能の保護まで視野に入れた対策や治療が