以前、僕は座禅にはまっていた頃があった。
毎夜、四十分の座禅を日課にしていた。
また、毎週土曜の晩には、近くの曹洞宗の禅寺の一般人向けの参禅会に一年間ほどだが参加していた。
その参禅会は初心者歓迎というものだが、実際は一回四十分の座禅を二回するという本格的な会だった。
夏場の講堂には、蚊が飛んでいて、座禅中は動けないので苦労した記憶がある。
道元の説く只管打坐。
その精神集中のあり方は、いわゆる瞑想とは、真逆である。
瞑想は、何か、例えば宇宙をイメージするなどするが、曹洞宗の座禅は、何も考えない、つまり頭の中を空っぽにするものだ。
これは、か