「ピンピンコロリより』

外に出るとひんやりする。花の終わっていたタイタンビカスに、小ぶりの花が二輪付いている。この花は一日花だが、まだ早朝だというのに元気がない。

霊的なものには一切興味がないと思ってきたが、まるでマリコサンがお別れに来たようだと思った。朝起きるとスマホにマリコサンが亡くなったと連絡が入っていた。

日ごとに落ちていった。私は母の亡くなった時を思い出し、あと一日は大丈夫だろうと思っていた。

出勤したら既にマリコサンはいなかった。また遺体に直面せずに済んだ。

遺体を見るのは苦手だ。得意な人などいないだろうが、生きている時と全く違い、引きずり込まれそうな空っぽ