東京駅ステーションギャラリー「没後90年記念 岸田劉生展」

岸田劉生(1891-1929)は、東京・銀座の生まれ。キリスト教会の牧師を志ものの、画家になることを勧められたことから黒田清輝の主宰する白馬会葵橋洋画研究所で本格的に油彩画を学ぶ。雑誌『白樺』が紹介する「後期印象派」の画家(ゴッホ、ゴーギャン、マティスら)を知り、大きな影響を受ける。その後、徹底した細密描写による写実表現を突きつめ、さらに、ミケランジェロやデューラーら西洋古典絵画から独創的な画風を確立していく(当展HPから)。

今回の展覧会は、HPの紹介を余すことなく再現している充実したものだった。個別の絵では、特に、静物画の質感(麗子像の服にも言える