「謝罪」の氾濫

 昨年3月に親の虐待で死亡した船戸結愛ちゃん事件について、先般母親に実刑判決が下った。まだ一審であるが、結愛ちゃんが「もうゆるして」と書き残した手紙については、あまりに不憫で深く胸をえぐられる。報道で読み上げたアナウンサーが泣いてしまったとも伝えられている。

 ところで、この手紙(メモ)について、多くの報道機関が当初から「謝罪文」であるとか、「謝罪の言葉」などと伝えている。5歳の子が虐待の末に絞り出すように書いた文章の何が「謝罪」なのか。メディアの言語感覚はどうなってしまったのか。

 ニュースで「謝罪」という言い方が多くなってきたのはいつごろからだろ