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宵の三日月

日が沈み

空も藍から漆黒へと変わる刻

南と西の境目辺りに

赤みがかった三日月を観る。


スッパリと

エッジの立ったその面立ちは

少し沈んだような

憂鬱と怠惰を含んでいた。


闇を穿つ

波紋を思わせる細い身は

笑ったような猫の目にも似て

沈む心さえもシニカルに昇華させ。


そう見えたのは

私の心の反映なのか

ならば西の地平に沈むまで

この映し鏡と共に過ごそう。。

カテゴリ:エンタメ・ホビー