必死剣 鳥刺し(2010)

◆タメにタメる海坂シェイクスピア

昨夜(16日・月)、NHK BSプレミアムで放映されたのをリアルタイム観賞。初見、原作(画像3に所収の短編)未読。
藤沢周平の短編時代小説「隠し剣」シリーズの一編の映画化。例によって幕末期の東北の弱小・海坂藩、暗愚な藩主の溺愛をいいことに藩政を壟断する傾国の側室を屠った足軽大将(物頭)、愛妻を失い、世継ぎもなく、もとより斬首刑を覚悟でなした義挙ではあったが、不可解にも中老に助命された彼に待ち受けていた思わぬ運命。
時代の陰影や社会劇的骨太さまで備えた山田洋次監督の「周平三部作」(*)に比べたら、さすがに少々分が悪いとい