杞憂

年末年始は穏やかな日々だった。
お天気もポカポカと暖かく、世の中も落ち着いていた。

関東地方に住んでいる娘家族と神戸三宮で外食をする
ために駅で待ち合わせた。
久しぶりに会う孫たちや娘夫婦に、何かプレゼントを
上げたいなぁとの思いで、早めに出かけて駅に隣接する
デパートであれやこれやと選んでいるうちに、待ち合わせ
時間がギリギリに迫ってきた。

慌てて待ち合わせ場所に駆けつけたら、顔をマスクで
覆った4人組の中の男の子が手を振っていた。
「あっ、ごめん!ごめん!買い物をしていたから」と
言い訳をしながら、4ヵ月ぶりで会う娘家族と対面した。

4人とも、